BOPISとは:グローバルオムニチャネル戦略の新たな展開
はじめに
コンサルタントのKoiです。
コロナ禍を経て、消費者のショッピング体験は急速に変化しています。注目を集めているのが、「BOPIS」、つまり「Buy Online, Pick Up In-Store:ボピス」です。この記事では、オムニチャネル戦略の中でも特に注目されているBOPISがどのようにグローバルオムニチャネルの枠組みの中で機能し、小売業者にどのようなメリットをもたらすかについて探ります。
BOPISの基本
BOPISは、顧客が「オンラインで商品を購入」し、物理的な「店舗で商品を受け取る」というプロセスです。
このアプローチは、オンラインショッピングの利便性と店舗受け取りの即時性を組み合わせることで、顧客体験を強化します。
日本でもユニクロやヨドバシカメラ、セブンイレブンなど、小売チェーンや大手企業がサービス導入をスタートしているので、利用された経験のある方もいるのではないでしょうか。
データによれば、アメリカでは消費者の三分の二以上が過去6か月間にこの種のカーブサイドピックアップ(オンラインで注文した商品をドライブスルーのように駐車場でピックアップするサービス)やBOPISサービスを利用しています。その需要に応えるために、2021年4月時点で米大手小売チェーンの50%以上がカーブサイドピックアップを提供しています。
小売業者がオンラインプラットフォームを活用して新しいショッピング体験を提供する中で、Shopifyがその中心的な役割を果たしています。特に、BOPISと組み合わせることで、顧客により便利で効率的な購買手段を提供できます。本記事では、Shopifyを使ったBOPISのメリットについてもう少し掘り下げていきます。
ShopifyとBOPISのメリット
- シームレスなオンライン体験
Shopifyは直感的で使いやすいオンラインプラットフォームとして知られています。これにより、顧客は商品の選択から支払いまでをスムーズに行い、BOPISを利用する際の手続きも簡単になります。
- 在庫管理の効率化
Shopifyはリアルタイムで在庫を追跡する機能を提供しており、BOPISを利用する際には店舗の在庫状況を正確に把握できます。これにより、顧客が欲しい商品が店舗で利用可能かどうかを事前に確認できます。
- セールスとデータの一元管理
Shopifyはオンラインとオフラインのセールスデータを一元管理できるため、小売業者は顧客の購買履歴や嗜好をより効果的に把握し、ターゲットに合わせたキャンペーンを展開できます。
国内での活用事例
日本国内でも多くの小売業者がオンラインとオフラインの統合を進め、BOPISを導入し始めています。以下に一般的な手法や考え方に基づいて、国内の事例を想定してみます。
- 楽天市場
・事例概要: 楽天市場は、日本国内で最大手のオンラインショッピングモールであり、多くの小売業者が出店しています。
・BOPISの実装: 一部の楽天市場の出店店舗では、オンラインで商品を購入した顧客が、最寄りの提携店舗で商品を受け取るサービスを提供しています。これにより、配送料の削減や受け取りの便利さを提供しています。 - イトーヨーカ堂
・事例概要: イトーヨーカ堂は、日本全国に展開している大手スーパーマーケットチェーンです。
・BOPISの実装: オンラインで食品や生活用品を注文した顧客が、最寄りのイトーヨーカ堂で商品を受け取るサービスを提供しています。これにより、買い物の手間を軽減し、購入した商品を即座に手に入れることができます。 - ユニクロ
・事例概要: ユニクロは、日本を拠点とする世界的なファストファッションブランドで、国内外で多くの実店舗を展開しています。
・BOPISの実装: ユニクロではオンラインストアで商品を注文した際、最寄りのユニクロ店舗で受け取るサービスを提供しています。これにより、顧客はオンラインの豊富な品揃えを利用しながら、店舗での受け取りの便利さも享受できます。
これらの事例は、日本国内でBOPISが広がりつつあることを示しています。オンラインとオフラインを組み合わせたショッピング体験を提供することで、小売業者は顧客との関係を強化し、利便性を向上させています。
まとめ
BOPISは、グローバルオムニチャネル戦略の重要な要素として急速に成長しています。
顧客体験の向上、在庫管理の効率化、追加販売の機会など、多くのメリットを提供するこのアプローチは、今後も多くの小売業者にとって重要な戦略となるでしょう。
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