グローバルオムニチャネル戦略の事例
はじめに
こんにちは。コンサルタントの齋藤です。デジタル化が進む中、多くの企業がグローバルオムニチャネル戦略を採用しています。これは、自社EC、SNS、アプリ、マーケットプレイス、実店舗など、多様な媒体でユーザーがブランドと接触する中、シームレスな顧客体験を提供するための重要なアプローチです。この記事では、その事例として、Nike,Appleの2社のグローバルオムニチャネル戦略を紹介します。
Nikeの事例
Nikeのグローバルオムニチャネル戦略は、オンラインプラットフォーム、モバイルアプリ、eコマース、小売店を含むさまざまなチャネルを通じて、シームレスでパーソナライズされた顧客体験を作り出すことに焦点を当てています。
- デジタルと物理的な店舗の融合: Nikeの店舗は、モバイルアプリと連携して顧客にインタラクティブなショッピング体験を提供します。例えば、店内で商品のバーコードをスキャンすると、サイズや色などの詳細情報を得られます。
- ビッグデータとリアルタイム分析: Nikeのオムニチャネル小売マーケティング戦略の中心には、ビッグデータとリアルタイム分析、没入型でインタラクティブな物理店舗があります。これらの要素は、顧客にシームレスなショッピング体験を提供するために使用されます。
- モバイルアプリでのハイパーソナライズドな体験: Nikeのオムニチャネル戦略の基礎としてモバイルアプリを活用しています。Nikeには複数のアプリがあり、メンバーシップの会員数は3億人を突破したと言われます。アプリやウェブサイトで提供されるデジタルサービスの規模、高品質なサービスの体験、そしてパーソナライゼーションの組合せにより、消費者に高い満足感を提供します。
Appleの事例
Appleのオムニチャネル戦略は、デジタルと物理的な小売の統合を通じて、顧客に一貫した高品質の体験を提供することに焦点を当てています。
- 統合された小売体験: Apple Storeとオンラインストアは、顧客がどのチャネルを利用しても一貫した体験を提供するように設計されています。顧客はオンラインで製品を調査し、店舗で試して購入することができるようになっていますし、またその逆のような多様な購入パターンも可能です。
- パーソナライズされた顧客サービス: Appleではオンライン・オフライン共に、顧客にパーソナライズされたサービスとサポートを提供します。例えば、顧客はオンラインでアポイントメントを予約し、店舗で個別のショッピング体験を受けることができます。
- 教育とワークショップ: Apple Storeではオンライン上で予約し参加が出来る、製品の使い方やクリエイティブなスキルを学ぶための「Today at Apple」という無料ワークショップやイベントを提供しています。店舗は購入の場である以上に、試す・学ぶ・サポートを受ける、といった体験をする場として、その役割が変化しています.
まとめ
Nike, Appleのオムニチャネル戦略は、デジタル技術の活用と顧客エンゲージメントの強化を通じて、小売業界における新たな顧客体験を提供しています。2社のアプローチは、顧客ニーズの理解と満足度の向上に重点を置いており、これらの戦略が今後の小売業界においてますます重要になることは間違いありません。
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